古染付 手桶水指

中国、明時代末期に作られた所謂「古染付」の手桶水指です。胴を節で三段に区切り、さらに藍色の縦線で分けられたひと升ごとに可愛らしい動物や草花が描かれています。所々に古染付の味わいとも言われる虫食いが見られますがカケやニュウは無い状態での参考買取価格です。

古染付 手桶水指

染付は呉須と呼ばれる染料で文様や絵を施した陶磁器であり、比較的よく知られているやきものです。その中でも「古染付」は、明時代（1368年～1644年）末期に景徳鎮（江西省東北部）でつくられた染付の磁器のことをいいます。官窯（国家が経営した窯産業）から民窯（民間が運営した窯産業）に移り変わった時期のやきもので、それまでのものよりも原料の質は落ちているものの、自由な発想とその不完全さに趣が感じられ、かえって味わいがあるとして珍重されています。こちらの手桶水指は、茶道具の1つで、茶席で必要な水を入れておくためのもの。“虫喰い”と呼ばれる釉薬が一部分欠け落ちたようにみえる景色は「古染付」の大きな特徴です。“虫喰い”は侘びの精神が感じられるとされ、茶道を嗜む方の間では特に人気がありますが、査定の際には疵の有無、その程度や大きさが値段に大きく影響します。

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