吉原治良作品の買取

大切なコレクション、ご自宅で眠っている「吉原治良」作品の売却ならぜひ、やましょうにご相談ください。
吉原治良について
吉原治良(よしはら・じろう)は、日本美術史の中でも一際輝く存在感を放つ「具体美術協会=具体」のリーダーとして活躍した美術家です。具体は、吉原が関西の阪神地域在住(大阪・神戸周辺の地域)の若い作家たちと結成した前衛美術集団であり、その具体の引率者として、また自身も日本の抽象画のパイオニアとしても優れた功績を残しました。
代表作としては「円」を描いた絵画シリーズが有名です。具体について知ることは、吉原という美術家を知る上で欠かせません。具体は、活動当時から海外で高く評価され、国内のみならずニューヨークやイタリアのギャラリーでも展覧会が企画されていました。これは吉原がグループ設立当初から機関誌「具体」を日英の表記で発行したり、会員の作品を厳しく審査するなど海外をも視野に入れて活動を行っていたからだとされています。
近年、ニューヨークのグッゲンハイム美術館で回顧展が開催されるなど、”GUTAI”という名は世界的に高い評価を受けています。具体/GUTAIの名前は、吉原の「われわれはわれわれの精神が自由であるという証しを具体的に提示したいと念願しています。新鮮な感動をあらゆる造型の中に求めて止まないものです。」という言葉の“具体”から由来されています。
精神が自由であるということを証明するように、絵画や彫刻、インスタレーションやパフォーマンスなど自由な形態の作品が多数制作されています。舞台となる展覧会会場も非常に独創性に富んでおり、活動初期には従来のアートスペースに捉われず、芦屋公園や舞台などでも作品を発表しました。やがて国際的に活躍の場を増やしていった具体は、大阪で開催された日本万国博覧会でのパヴィリオンでの展示やパフォーマンス「具体美術まつり」が大きな注目を浴びることとなりました。
こうした具体の活動には一貫して既存の美術の枠組みを超えるという吉原の強い意志を読み取ることができるでしょう。吉原の急逝により1972年に解散となった具体ですが、現在も国内外から多くの関心が寄せられるのは、他にはない独創性、未来を見据えたアートの可能性を示唆しているからです。
吉原治良は、1905年に大阪市で生まれました。十代のころから美術を志し、独学で油絵の技法を習得。関西学院高等商業学部へ進学しますが、絵画制作にも精を出す日々を過ごします。1928年に初個展を開催し、窓辺に魚などを配した静物画を発表し、「魚の画家」として注目を集めました。
しかし、個展から約1年後、吉原は画家・藤田嗣治からオリジナリティを追求する旨の助言を受け、1930年代に、シュルレアリスムや抽象表現なども取り入れた、前衛的で独自の作風への転換を成し遂げるのです。かつてコンサートやバレエ、ファッションショーの舞台美術を手がけていた経験から、具体発足後に舞台やパフォーマンス作品を発表するきっかけとなったのではといわれています。1934年には幻想的な海辺の風景を二科展に初出品し、5点全てが入選するという快挙をなしとげます。1937年の二科展には、純粋抽象画のみを出品して、翌年には二科会内部の前衛作家グループ「九室会」の結成にも尽力する等、前衛画家としての不動の地位を築きます。
日本が戦争に突入し、前衛美術が抑圧されるようになると。吉原は、抽象から具象へと画風を変化させていくこととなります。しかし、戦争末期には彼独自の幻想的な作品をひっそりと生み出し続けました。これらの作品群は、近年まで世に出回ることはありませんでしたが、当時の彼の心境を反映しているような白昼夢の雰囲気がただよいます。
戦後は子どもなどの肖像を描いていた吉原ですが、1950年代に入ると激しい筆跡と絵具の物質性が強く感じられる抽象絵画を描くようになります。この頃は、国内で抽象表現主義など海外における美術の動向が紹介されはじめた時期でもあります。1954年には、ついに吉原治良と彼のもとに集った若い作家たちによって、「具体美術協会」が結成されます。「人の真似はするな」と若い作家を励まし、具体からは数多くの斬新な作品が発表されました。この時期の吉原自身の作品は一見すると即興的に創作されたようにも感じられますが、実際にはさまざまな構想のもと試行錯誤を重ねて辿り着いたものです。
1965年の具体展には彼の代表作「円」シリーズの作品を確立させました。「円」は高い評価を受け、1967年に日本国際美術展で国内大賞を受賞。1971年には、インド・トリエンナーレにてゴールドメダルを受賞するなど、国内国外問わず数々の賞を受賞しました。吉原が「具体」のリーダーではなく、吉原治良という画家として人々に認知されることとなったのです。その後、漢字の“つくり”や“へん”をモティーフにした作品制作に着手していた中で、吉原は突然この世を去りました。
代表作品
吉原治良作品の買取事例
吉原治良の参考買取価格
お売りいただけるアイテムがございましたら、お気軽にご連絡ください。
吉原治良作品の査定のポイント
- 01
真贋
オリジナル原画は作品数が少なくその多くは美術館へ収蔵されているため市場に出回ることが殆どない希少なものになります。それゆえに偽物も多く買取りに際しては日本洋画商協同組合の発行した鑑定登録書の有無が重要になります。
- 02
状態
シルクスクリーンなどが一般的に出回っていますが制作年代の古さからシミやヤケが生じている場合も多く、綺麗な状態保管されている作品であれば相場より高額査定が期待できます。
- 03
来歴
作品が世に出てから誰の手を渡って現在に至るのか、作品の来歴がハッキリしていると高評価に繋がります。
買取強化中の洋画家
お問合せ・ご相談はこちら
「モノ」を大切に、次世代へ
繋ぐ架け橋となります。
全国対応・査定無料
お気軽にご相談ください
買取には本人確認が必要です
古物営業法第15条第1項の定めにより、買取の際にご本人様確認をさせていただきます。
宅配買取の場合は、本人確認書類のコピーを送付してください。
なお、ご提示いただいたお客様の情報は、当店のプライバシーポリシーに則り、厳重に保管いたします。
本人確認書類として有効なもの
- パスポート
- 学生証
- 身体障碍者手帳
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 住民基本台帳カード
(Bタイプ)
本人確認書類はいずれもご本人様のお名前・現住所・顔写真・生年月日(または年齢)があり、有効期限内のものに限ります。
※1)2020年2月4日以降に発給されたパスポートは、住所欄が掲載されていませんので本人確認書類としてお取り扱いできません。
買取の流れ
- 01
ご相談・お申し込み
お電話・LINE・メールにてご相談、お申込みいただけます。
査定は無料ですのでお気軽にご利用ください。 - 02
査定・結果のご説明
査定させていただき、買取金額をご提示致します。
相場に基づいた適正査定で安心です。 - 03
お支払い
査定金額にご納得いただけましたらお支払いいたします。
宅配買取の場合は、お振込みとなります。