浮世絵大スペクタクル!角川武蔵野ミュージアム

 浮世絵は個人的に大変興味のあるジャンルの芸術ですが、愛好家というと年齢層が比較的高いイメージを持たれている方々も多いのではないでしょうか。今回は、「角川武蔵のミュージアム」にて、浮世絵を斬新なアイデアであらゆる年齢層の人も楽しめるような企画が催されているということで早速足を運びました。

角川武蔵野ミュージアム外観

角川武蔵野ミュージアムとは?

角川武蔵野ミュージアムは、図書館・美術館・博物館が融合した文化複合施設です。 編集工学者の松岡正剛、博物学者の荒俣宏、建築家の隈研吾、芸術学と美術教育の神野真吾による監修でさまざまな文化を紹介する施設として生まれました。前回訪れた際には、約2.5万冊の本が並ぶエディットタウン、巨大な本棚が迫力満点の本棚劇場をもっと時間をかけて鑑賞したいと感じたため、再度足を運ぶことを楽しみにしていました。今回は企画展とともに、こちらも時間をかけて楽しめるようスケジュールを組みました。

大迫力の「体感型デジタルアート劇場 浮世絵 RE:BORN」  

浮世絵の世界に没入することができるというデジタルアート劇場。目玉ともいえる企画展です。浮世絵は、江戸の人々に親しみやすいテーマが扱われ、安価で一般社会に流通した木版印刷であり、世の中を知るための重要なメディアでした。

体感型デジタルアート劇場

圧巻の映像と音楽。美しい浮世絵の線が生命を与えられたかのように動き出します。めくるめく美しい世界観に誰もが見とれてしまいます。会場内は混雑していたため、他の方々がなるべく映り込まないよう配慮したためあまり撮影が出来ず…。是非とも実際に体感していただきたい催しです。

浮世絵の解説

浮世絵は、作者やその時代背景を知ることでより楽しめるように感じます。今回の展示では、浮世絵について詳しくないという方に対して作品解説の方も充実していました。程良いボリュームと非常に分かりやすい説明で普段「ちょっと美術館は敷居が高いな。」と思われる方でも十分浮世絵の魅力に浸れるのでは無いでしょうか。

浮世絵解説1

浮世絵解説2

東海道五拾三次それぞれの名所が書かれたパネル(写真右)を裏返すと、その名所を描いた作品(写真左)が現れます。貴族階級のための高級な文化ではなく、庶民が生活を楽しむために制作された浮世絵はサービス精神に溢れています。そのような空気感は、エンターテイメントを求める現代の私達の心をも掴むのかもしれません。

浮世絵立体ジオラマで記念撮影 

会場には、撮影も楽しめる大パネルが配置されていました。

浮世絵立体ジオラマ

葛飾北斎の富士山、写楽の役者絵。お気に入りの作品が所狭しとあるので、非常に楽しめそうなフォトスポットです。こちらは入場無料です。

昭和100年を迎える2025年に… 

昭和100年展は、昭和の魅力を体感するというコンセプトで開催された企画展です。会場内では、高度経済成長期に入った昭和40年に焦点を当て、当時のリアルな暮らしを紹介しています。そして「The・昭和」と呼べるような家屋が再現されています。

昭和100年展

昭和100年展・家外観

こちらが再現された家を外観から覗いた様子。

実際に家の中に入ることもできます。

昭和100年展・家の中

近代に入りインテリアに過度に装飾を加えない、機能性を追求したシンプルなデザインの中で暮らすというコンセプトが若い世代を中心に広まっているようですが、こちらの家は対照的な趣ですね。玄関や部屋の壁には絵画や民芸などが飾られています。名品如何んに問わず、“気に入ったものや思い入れのあるものをただ飾る”という風景に微笑ましく感じました。

1台のスマホ

私たちは1台のスマホから、本当にたくさんのことができるようになりました。お財布、地図、書籍、カメラ、自分の生活に合わせて機能をカスタマイズもできます。その文化を端的に分かりやすく展示したものがこちらです。

スマホ

昭和のアイテムを「この機械は何に使うの?」と若い世代に尋ねられる日も近いのでしょうか。

何度みても驚く圧巻の本棚 

今回、とても楽しみにしていた本棚劇場とエディットタウン。途中短い休憩を挟みながら3時間ほど過ごしました。

本棚

本はジャンルごとに並べられているので、気になるジャンルから最後にはほぼ見識のないジャンルまで目を通しました。前回訪れた時と本が入れ替わっているような気も致しました。もしかすると並べ替えただけかもしれませんが。非常に充実した時間を過ごすことが出来ました

電脳秘宝館・マイコン展とは?

昭和に日本で普及し始めたコンピュータは、1台が1億円以上する巨大で複雑な機械でした。1970年代になると、回路などの部品を自分で組み立てプログラムを組む「マイクロコンピュータ=マイコン」が家庭に登場します。こちらは数十万円と何とか手の届く価格設定。その「マイコン」の歴史を辿る展覧会です。

電脳秘宝館・マイコン展

Apple I(復刻版)やApple IIなどアップルの製品も展示されていました。

電脳秘宝館・アップル

このような短い期間で、コンピュータはこんなにも変貌を遂げるのかと改めて驚きますね。

ミュージアムショップ 

ミュージアムショップには、企画展に合わせたグッズが多数販売されていました。浮世絵をテーマとすると、つい渋めのデザイングッズになりそうですが、小さなお子様からお洒落に敏感な若い世代まで興味を持てそうなものが数多紹介され、非常に混み合っていました。私は、葛飾北斎の富嶽三十六景の巾着を購入。他の美術館のミュージアムショップと比べると比較的リーズナブルに感じました。

角川武蔵野ミュージアムの魅力は、やはりそれぞれのジャンルの壁をつくらずに文化の魅力を発信しているところではないでしょうか。訪れた人々の「知」への興味を刺激し、好奇心の幅を広げてくれるような気がします。こちらでの企画展はもちろんのこと、膨大に所蔵する本たちからもその恩恵をうけることができますね。また、どのシーズンに訪れても、比較的混雑していることが少ないことも嬉しいポイントです。

夏休み中の企画ということで、どのような年代の方にも楽しめる展示となっていました。日本文化をさまざまな角度から楽しめる角川武蔵野ミュージアム。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

角川武蔵野ミュージアム
〒359-0023
埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
10:00~18:00(最終入館は17:30まで)
休館日 毎週火曜日(火曜日が祝日の場合は開館)
https://kadcul.com/
※開館日や営業時間は変更になっている場合が御座いますので足をお運びの際は角川武蔵野ミュージアムHPにてご確認ください。


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